RC造の施工経験記述例(鉄筋コンクリート造)

RC造の施工経験記述例(鉄筋コンクリート造)

RC造の施工経験記述例(鉄筋コンクリート造)の施工経験記述例をまとめてみました。

鉄筋コンクリート構造とは

鉄筋コンクリート(RC)造は、建築や構造工学における一般的な建築手法の一つです。

そして、これは鉄筋とコンクリートを組み合わせて構造物を製作する方法です

材料と構造:

コンクリート

セメント、骨材(砂、砂利)、水、および必要に応じて添加剤からなる建築材料です。

それから、コンクリートは圧縮力に強く、主に圧縮負荷を支える役割を果たします。

鉄筋

鉄製の棒状の材料であり、主に引張力を支える役割を果たします。

構造の構築方法

通常、建設現場で鉄筋の配置と型枠の構築から始まります。

そして、鉄筋は所定の配置に従って配置され、その後、周囲に型枠が設置されます。

型枠内にコンクリートを注入。

そして、鉄筋とコンクリートが一体化した構造が形成されます。

この際、振動などの手法が使われてコンクリートを密にすることが重要です。

特徴

RC造の施工経験記述例(鉄筋コンクリート造)
鉄筋コンクリート造の特徴

強度と耐久性

高い圧縮強度と耐久性を持ち、さらに長期間にわたって安定した構造維持します。

柔軟性

様々な形状やデザインに適応できる柔軟性があります。

耐火性

一般的に耐火性が高く、火災に対する耐性があります。

用途

RC造の施工経験記述例(鉄筋コンクリート造)
鉄筋コンクリート造の用途

住宅、商業ビル、工場、橋梁、ダムなど使用されています。

さらに、耐震性が求められる地域では、鉄筋コンクリートが選択されることが多いです。


そして、その強度と耐久性から広く採用されています。

RC造の施工経験記述例(鉄筋コンクリート造)

民間ビル RC造の施工経験記述例(鉄筋コンクリート造)
鉄筋コンクリート造の民間ビル

1.民間ビル

あなたが経験した建築工事のうちから1つ選び、工事概要を記入した上で、

品質の良い建物を提供するために行った品質管理について、次の問に答えなさい。

イ.工事名○○ビル新築工事
ロ.工事場所東京都世田谷区□□3-4-3
ハ.工事の内容事務所ビル、RC造、地上5階、建築面積355㎡、延べ面積1,630㎡、外壁カーテンウォール、コンクリート打放し仕上げ、室内床ビニルタイル張り、壁及び天井PB下地ビニルクロス張り及び金属パーテーション
二.工期平成17年~平成18年6月
ホ.あなたの立場現場代理人

 1.工事概要であげた工事について、あなたが設計図書、施工図、

施工要領書などから確認し、管理した重要品質(建物の重要な性能)を2つあげ

それぞれ次の①から③について具体的に記述しなさい。

①.重要品質として採りあげた理由。

②.あなたが採りあげた重要品質に関する品質管理活動を行うにあたって、

定めた管理項目とそれにかかる工事名、及びその管理項目を定めた理由。

③.②の管理項目をどのように管理したか。

解答例1

重要品質カーテンウォールに納まるガラスの精度
採りあげた理由阪神大震災にて、建物よりガラスが割れて落下したケースが多く、地震によるガラスの破損を無くすための施工を考えた。
工種名ガラス工事
管理項目アルミカーテンウォールの精度とガラスのクリアランス
管理項目を定めた理由アルミカーテンウォールの精度をよくすることで、ガラス工場でのカットによるクリアランスの確保が、許容範囲で得られると考えたため
どのように管理したかアルミカーテンウォールの取付後、ガラス面のクリアランスを5mm、セッティングブロックを固定した後の掛かり代を上下7mmと12mmになるように数か所実測して、誤差+1mmでガラスをカットした。

『カーテンウォール』建築物の外装を構成する一種の外壁システム。

『セッティングブロック』特殊なブロック状の部材です。

具体的な事例を挙げて記述することで、より説得力のある内容になります。

解答例2

重要品質コンクリートの打設管理
採りあげた理由コンクリートの打設の方法により、コールドジョイントやひび割れなどを生じ、躯体の耐久性低下になるため
工種名コンクリート工事
管理項目コンクリートの締め固めの管理
管理項目を定めた理由コンクリートの締め固めが悪いことで、コールドジョイントや豆板、ひび割れが生じ、締め固めの管理で防止できると考えた。
どのように管理したかコンクリートの打設には経験豊富な熟練工を配置し、型枠の水洗いを徹底し、打設しながらバイブレーターと叩きにより締め固め、バイブレーターの加振時間を10~15秒で深さ60cm以内とし目視管理をして打設した。

『コールドジョイント』新古のコンクリートの表面と接合する箇所。

『バイブレーター』コンクリートの打設や配筋などの工程で使用される機械。

2.県庁舎

県庁舎 RC造の施工経験記述例(鉄筋コンクリート造)
鉄筋コンクリート造の県庁舎

あなたが経験した建築工事のうちから1つ選び、工事概要を記入した上で、

品質の良い建物を提供するために行った品質管理について、次の問に答えなさい。

イ.工事名○○県本部庁舎新築工事
ロ.工事場所○○県□□市△△町1-17-2
ハ.工事の内容庁舎、RC造、地上4階、建築面積785㎡、延べ面積2,690㎡、外壁コンクリート下地に複層仕上げ塗材、床タイルカーペット張り、壁PB下地ビニルクロス張り、天井化粧石膏ボード張り
二.工期平成16年11月~平成18年3月
ホ.あなたの立場工事主任

 1.工事概要であげた工事について、あなたが設計図書、施工図、

施工要領書などから確認し、管理した重要品質(建物の重要な性能)を2つあげ

それぞれ次の①から③について具体的に記述しなさい。

①.重要品質として採りあげた理由。

②.あなたが採りあげた重要品質に関する品質管理活動を行うにあたって、

定めた管理項目とそれにかかる工事名、及びその管理項目を定めた理由。

③.②の管理項目をどのように管理したか。

解答例1

重要品質躯体の耐久性
採りあげた理由この庁舎は災害時、拠点施設として使用されるため、確実な耐久性と耐火性、安全性が要求される為。
工種名鉄筋工事
管理項目鉄筋のかぶり厚さの確保
管理項目を定めた理由鉄筋のかぶり厚さは、耐久性、耐火性、構造耐力の確保に大きく影響を
及ぼすので、管理項目として定めた。
どのように管理したか所定のかぶり厚さが確保されているか計測検査し、確保の為のスペーサーブロックを配置し、床のコンクリート打設時には、スラブ筋の乱れを防止し、かぶり厚さの確保のため馬を使用し足場板で通路を確保した。

『躯体(くたい)』建築物や構造物の骨組みや基本的な枠組みのこと。

『スペーサーブロック』鉄筋や金物を正確な位置に保持するパーツ。

解答例2

重要品質外観の見栄え
採りあげた理由この庁舎は地域のシンボルとなるため、見栄えのよい外観とすることが重要であったため。
工種名金属製建具工事
管理項目金属製建具の取付け精度と壁面との出入りの精度
管理項目を定めた理由ファーサード面の多くを、金属製建具がデザインを強調することから、建具の取付け精度と、壁面からのチリが重要であったため。
どのように管理したか建具の取付け精度を垂直・水平を±1mmに納め、対辺内寸法を±2mmに納め、壁面からのチリを15mmに正確に納めるように、ピアノ線を張り、垂直はトランシットで、正確に確認して取付け管理を徹底した。

『ファサード』建物の外観や正面の装飾的な部分。

トランシットは、主に方位や水平角度を測定するための光学機器。

3.マンション1

マンション RC造の施工経験記述例(鉄筋コンクリート造)
鉄筋コンクリート造のマンション1

あなたが経験した建築工事のうちから1つ選び、工事概要を記入した上で、

品質の良い建物を提供するために行った品質管理について、次の問に答えなさい。

イ.工事名○○マンション新築工事
ロ.工事場所○○県□□市△△430
ハ.工事の内容店舗及び共同住宅、RC造、地上5階、建築面積256㎡、延べ面積1,170㎡、外壁小口タイルの改良圧着張り、住宅床フローリング張り、壁及び天井PB下地にビニルクロス張り
二.工期平成17年4月~平成18年3月
ホ.あなたの立場工事主任

 1.工事概要であげた工事について、あなたが設計図書、施工図、

施工要領書などから確認し、管理した重要品質(建物の重要な性能)を2つあげ

それぞれ次の①から③について具体的に記述しなさい。

①.重要品質として採りあげた理由。

②.あなたが採りあげた重要品質に関する品質管理活動を行うにあたって、

定めた管理項目とそれにかかる工事名、及びその管理項目を定めた理由。

③.②の管理項目をどのように管理したか。

解答例1

重要品質屋上アスファルト防水の接着強度
採りあげた理由屋上からの漏水は、建物に侵入すると、躯体の耐久性の低下や内部造作の腐食につながるため。
工種名防水工事
管理項目下地コンクリートの素地状態の調整管理
管理項目を定めた理由良好な下地を作ることがアスファルト防水層の接着力がアップし、剥離やふくれなどが発生しなくなるため。
どのように管理したか下地コンクリートの勾配を確実に1/80を確保し、下地をサンダーで平滑にし、亀裂や打ち継ぎ部分はハツリ、樹脂モルタルで補修して、高周波水分計で8%以下の含水率であることを確認しプライマー塗布をした。

『素地』塗装や仕上げの前の下地として使われる素材。

『含水率(がんすいりつ)』物質中に含まれる水分の割合や比率を示す指標。

解答例2

重要品質外壁タイルの施工品質
採りあげた理由外壁タイルの仕上がりの良否により、美観を損ねるが、剥離や浮きは、建物の耐久性の低下につながるため。
工種名タイル工事
管理項目タイル接着力の確保
管理項目を定めた理由タイル接着力の確保には、下地モルタルの接着力に影響するので、下地モルタルの施工を重視すると考えた。
どのように管理したかコンクリート下地面を、デッキブラシと高圧洗浄水にて、付着物等を
徹底的に洗い落とし、SBRを混入した下地モルタル塗りを行い、 どのように管理したか、十分乾燥させた後に、下地接着力試験を実施し、12~17kg/㎝ 2 を確認した。

「剥離(はくり)」とは、物質が表面から剥がれる、あるいは離れること。

『デッキブラシ』デッキや屋外の床面を洗浄するために使用される特殊なブラシ。

4.マンション2

マンション RC造の施工経験記述例(鉄筋コンクリート造)
鉄筋コンクリート造のマンション2

あなたが経験した建築工事のうちから1つ選び、工事概要を記入した上で、

品質の良い建物を提供するために行った品質管理について、次の問に答えなさい。

イ.工事名○○マンション新築工事
ロ.工事場所新潟県新潟市□区△△3-32-6
ハ.工事の内容共同住宅、RC造、地上5階、建築面積158㎡、延べ面積782㎡、外壁45二丁掛けタイル張り、室内床フローリング張りと畳、壁及び天井PB下地ビニルクロス張り
二.工期平成18年6月~平成19年4月
ホ.あなたの立場工事主任

 1.工事概要であげた工事について、あなたが設計図書、施工図、

施工要領書などから確認し、管理した重要品質(建物の重要な性能)を2つあげ

それぞれ次の①から③について具体的に記述しなさい。

①.重要品質として採りあげた理由。

②.あなたが採りあげた重要品質に関する品質管理活動を行うにあたって、

定めた管理項目とそれにかかる工事名、及びその管理項目を定めた理由。

③.②の管理項目をどのように管理したか。

解答例1

重要品質鉄筋の施工品質
採りあげた理由鉄筋は建物構造体の重要な骨組みであり、コンクリート打設後はみえなくなるので、特に重点的に管理する必要があると考えた。
工種名鉄筋工事
管理項目鉄筋ガス圧接の施工品質
管理項目を定めた理由ガス圧接の不良による建物自体の構造強度の低下を避けるため、ガス圧接施工時の徹底管理が必要と考えた。
どのように管理したかガス圧接部の圧接面から検査を実施し、全数外観検査を実施し、ふくらみ1.4倍、長さ1.1倍以上で軸心の食い違いを細かい鉄筋径の0.2d以下を合格判定し、見てくれの悪いものは引張り試験で強度を確認した。

「ガス圧接」圧力を利用して接合材料を固定する手法の一つ。

解答例2

重要品質45二丁掛けタイル張りの張付けモルタルの品質
採りあげた理由張付けモルタルの管理によって、浮きや剥離が防止でき、施工不良による耐久性低下が防止できると考えた。
工種名タイル工事
管理項目張付けモルタルの品質と施工管理
管理項目を定めた理由タイルの剥離は企業の信頼をなくし、社会的問題になる恐れがあるため
張付けモルタルの徹底した施工品質の管理を採りあげた。
どのように管理したかタイルの張付けモルタルに保水剤として、メチルセルロースを用い作業性と接着強度を高めた。また、タイル張り後十分な乾燥期間をおいて全数打診検査を行い、剥離や浮きのないことを確認した。

『メチルセルロース』植物由来の繊維から作られる多機能性の化合物。

『打診検査』ハンマーで軽く叩いて、不良を判断する方法。

5.マンション3

マンション RC造の施工経験記述例(鉄筋コンクリート造)
鉄筋コンクリート造のマンション3

あなたが経験した建築工事のうちから1つ選び、工事概要を記入した上で、

品質の良い建物を提供するために行った品質管理について、次の問に答えなさい。

イ.工事名サンライズマンション○○新築工事
ロ.工事場所大阪府門真市□町18-11
ハ.工事の内容共同住宅、鉄筋コンクリート造、地上7階、建築面積197㎡、延べ面積988㎡、外部50角タイル張り、内部床クッションフロアー張り、壁及び天井ビニルクロス張り
二.工期平成18年6月~平成19年6月
ホ.あなたの立場現場代理人

1.工事概要であげた工事について、あなたが設計図書、施工図、

施工要領書などから確認し、管理した重要品質(建物の重要な性能)を2つあげ

それぞれ次の①から③について具体的に記述しなさい。

①.重要品質として採りあげた理由。

②.あなたが採りあげた重要品質に関する品質管理活動を行うにあたって、

定めた管理項目とそれにかかる工事名、及びその管理項目を定めた理由。

③.②の管理項目をどのように管理したか。

解答例1

重要品質外壁タイル張り
採りあげた理由外壁タイルに浮きや剥離が生じると美観的にも悪く、施工技術の評価に影響するため採り上げた。
工種名タイル工事
管理項目接着力の確保
管理項目を定めた理由ユニットタイル張りで、接着力の低下は浮きと剥離を生じるため、またひび割れの発生は、剥離や浮きにつながるため。
どのように管理したかタイル割付図を作成し美観を整え、伸縮調整目地を約3mピッチとなる割付を行い、躯体伸縮調整目地の位置に合わせた。水平目地は階高が3.3mなので水平打継目地に合わせ、タイル張り後全数打診検査した。

『ユニットタイル』一つの単位として設計・製造されたタイルのこと。

『伸縮調整目地』タイルや建材の間に設けられる隙間のこと。

解答例2

重要品質屋上アスファルト露出防水の施工精度
採りあげた理由屋上からの漏水は施行者として技術的な信用を損なうので、剥離事故や漏水事故を絶対に生じさせてはならないため。
工種名防水工事
管理項目下地コンクリートの平滑性と乾燥度のチェック
管理項目を定めた理由下地コンクリートの良し悪しで、接着力や施工性や精度が決まるため、下地コンクリートの施工精度の管理を採りあげた
どのように管理したか下地コンクリートに凹凸が生じていないように、亀裂や打継面の処理を行い、十分に乾燥させ高周波水分計で含水率8%以下を確認し、露出防水完了後、水張り試験を4日間実施し漏水のないことを確認した。

『露出防水』外部に露出する部分に防水処理を施すこと。

『高周波水分計』木材や建築材料の水分含有率を測定するための装置。

6.マンション4

マンション RC造の施工経験記述例(鉄筋コンクリート造)
鉄筋コンクリート造のマンション4

あなたが経験した建築工事のうちから1つ選び、工事概要を記入した上で、

品質の良い建物を提供するために行った品質管理について、次の問に答えなさい。

イ.工事名○○○マンション新築工事
ロ.工事場所大阪府大阪市西淀川区△△5-8-20
ハ.工事の内容共同住宅、鉄筋コンクリート造、地上6階、地下1階、建築面積362㎡、延べ面積1,870㎡、外壁小口磁器タイル密着張り、内部床フローリング張り、壁及び天井PB下地にビニルクロス張り
二.工期平成17年4月~平成18年6月
ホ.あなたの立場工事主任

1.工事概要であげた工事について、あなたが設計図書、施工図、

施工要領書などから確認し、管理した重要品質(建物の重要な性能)を2つあげ

それぞれ次の①から③について具体的に記述しなさい。

①.重要品質として採りあげた理由。

②.あなたが採りあげた重要品質に関する品質管理活動を行うにあたって、

定めた管理項目とそれにかかる工事名、及びその管理項目を定めた理由。

③.②の管理項目をどのように管理したか。

解答例1

重要品質耐久性のある躯体コンクリート
採りあげた理由かぶり厚さの不足やひび割れなどによる不良は、躯体の耐久性低下に大きく影響するため。
工種名鉄筋工事、コンクリート工事
管理項目適正なかぶり厚さの確認
管理項目を定めた理由かぶり厚さの不足が、ひび割れや水の浸入による鉄筋の錆による爆裂を発生させる要因となるため、かぶり厚さの確保を定めた。
どのように管理したか柱型枠では型枠建て込み前に、その他の部位はコンクリート打設前に鉄筋のかぶり厚さを全部位に対して実施して、不足箇所はその場で、スペーサーブロックを設置して適正なかぶり厚さを確保した。

『爆裂』急激な温度変化や応力の変動によって引き起こされる破壊現象のこと。

解答例2

重要品質耐久性のある外壁タイル張り
採りあげた理由外壁タイルの剥離や脱着は人的災害を発生する恐れもあるので、
① 採りあげた理由
タイルの剥離や浮きのない施工とするため採りあげた。
工種名タイル工事
管理項目外壁小口タイルの密着張りの施工管理
管理項目を定めた理由タイルの密着張りは、張付けモルタルの施工不良に原因することが多く張付けモルタルの施工管理と接着力の確認を重視した。
どのように管理したか下地面の清掃を完全に実施して乾燥後、市販アクリル接着剤入り張付けモルタルを塗り置き時間を20分以内、一回の塗布面積を2㎡以内で管理し、後日、3か所接着力試験を実施し0.4kg/mm2以上を確認した。

『密着張り』タイルを壁や床などの基材に接着する際の施工方法の一つ。

7.民間企業

民間企業 RC造の施工経験記述例(鉄筋コンクリート造)
鉄筋コンクリート造の民間企業

あなたが経験した建築工事のうちから1つ選び、工事概要を記入した上で、

品質の良い建物を提供するために行った品質管理について、次の問に答えなさい。

イ.工事名エグゼブ○○○新築工事
ロ.工事場所東京都世田谷区△△6-33-7
ハ.工事の内容共同住宅、鉄筋コンクリート造、地上5階、建築面積180㎡、延べ面積720㎡、外壁二丁掛けタイル張り、内部床フローリング張りと畳、壁及び天井ビニルクロス張り
二.工期平成18年2月~平成18年12月
ホ.あなたの立場現場代理人

1.工事概要であげた工事について、あなたが設計図書、施工図、

施工要領書などから確認し、管理した重要品質(建物の重要な性能)を2つあげ

それぞれ次の①から③について具体的に記述しなさい。

①.重要品質として採りあげた理由。

②.あなたが採りあげた重要品質に関する品質管理活動を行うにあたって、

定めた管理項目とそれにかかる工事名、及びその管理項目を定めた理由。

③.②の管理項目をどのように管理したか。

解答例1

重要品質鉄筋コンクリート躯体
採りあげた理由建物のコンクリート躯体の品質は、構造上の安全性はもとより、防水仕上げ等の重要品質管理の基になると考えたため。
工種名鉄筋工事
管理項目配筋方法及びかぶり厚さ
管理項目を定めた理由今回の計画は建物形状が複雑であり、それに伴い配筋も複雑となったため、配筋の管理が重要であると考えた。
どのように管理したか配筋は施工図をもとに、特に込み合う部分を施工図担当に詳細な配筋施工図を作図させ、社内検査部と共に配筋検査を実施し、部位ごとにスケールを当てて計測し、あきやかぶり厚さの不具合を絶無とした。

『配筋』鉄筋を適切な配置や間隔で組み込むこと。

解答例2

重要品質防水工事の品質
採りあげた理由建物の屋上部分は各設備室外機械が多数設置され、メンテナンスしにくくなる、また、防水工事の不具合は建物の寿命に影響すると考えた。
工種名屋上アスファルト工事
管理項目防水下地の平滑度と乾燥度の管理
管理項目を定めた理由下地処理の出来次第で防水仕上げの出来具合が半分以上決まると考えたので、重要管理項目とした。
どのように管理したかコンクリート下地は番線や釘、コンクリートのこぼれ等を念入りに除去し、打継部もVカットして樹脂モルタルで補修し、2週間乾燥期間をおいて高周波水分計で含水率8%以下を確認しプライマー塗布とした。

『平滑度』表面の平らさや滑らかさを表す指標。

8.診療所

診療所 RC造の施工経験記述例(鉄筋コンクリート造)
鉄筋コンクリート造の診療所

あなたが経験した建築工事のうちから1つ選び、工事概要を記入した上で、

品質の良い建物を提供するために行った品質管理について、次の問に答えなさい。

イ.工事名○○診療所新築工事
ロ.工事場所熊本県熊本市□□3-10-5
ハ.工事の内容診療所兼住居、鉄筋コンクリート造、地上3階、建築面積275㎡、延べ面積782㎡、外部50角タイル張り、内部床ビニルシート張り、壁モルタル金ごてアクリル吹付仕上げ、天井PB下地ビニルクロス張り
二.工期平成18年2月~平成18年11月
ホ.あなたの立場工事主任

1.工事概要であげた工事について、あなたが設計図書、施工図、

施工要領書などから確認し、管理した重要品質(建物の重要な性能)を2つあげ

それぞれ次の①から③について具体的に記述しなさい。

①.重要品質として採りあげた理由。

②.あなたが採りあげた重要品質に関する品質管理活動を行うにあたって、

定めた管理項目とそれにかかる工事名、及びその管理項目を定めた理由。

③.②の管理項目をどのように管理したか。

解答例1

重要品質躯体コンクリートの配合
採りあげた理由耐久性のある良質な、また、密実な躯体を形成するため、躯体コンクリートの配合が重要と考えた。
工種名コンクリート工事
管理項目単位水量、単位セメント量、水セメント比、塩化物量、空気量、スランプ
管理項目を定めた理由管理項目の基準値を超えるとコンクリートの中性化、ひび割れが発生し耐久性のある躯体が形成できなくなるため。
どのように管理したか試験練を行い配合が基準値を満たしていることを確認し、実施の基礎コンクリートで空気量が4.5±1.5%、スランプが18±2.5cm、塩化物イオン換算で0.3kg/㎥以下であることを現場受入れ検査で確認した。

『スランプ』コンクリートの流動性や塑性を表す指標の一つ。

『塩化物イオン』コンクリート中に存在する塩素を含むイオンのこと。

解答例2

重要品質型枠の精度
採りあげた理由躯体の倒れ、ふくらみなどは外壁タイル工事の仕上がりに影響し、美観上の問題となるので、型枠工事の精度を採りあげた。
工種名型枠工事
管理項目セパレータの間隔、倒れの精度、はらみの精度、通りの精度
管理項目を定めた理由セパレータの間隔は、はらみに影響する、また、倒れは通りにも影響し、タイル張りの平滑度に影響するので管理項目として決めた。
どのように管理したか施工図でセパレータ割付を決めて、鋼管縦端太のピッチと横端太のピッチを決め、各所の下げ振りで倒れを調整し、ピアノ線ではらみと建て入れを調整して、型枠突き付け部の段差をなくし、検査後打設とした。

『はらみ』型枠とコンクリートの間にできる隙間や隔たりのこと。

『セパレータ』異なる部位や要素を区切るために使用される部材や材料のこと。

9.図書館

図書館

あなたが経験した建築工事のうちから1つ選び、工事概要を記入した上で、

品質の良い建物を提供するために行った品質管理について、次の問に答えなさい。

イ.工事名○○図書館新築工事
ロ.工事場所沖縄県名護市△△2-9-3
ハ.工事の内容公共施設(図書館・集会場)、鉄筋コンクリート造、地上1階、地下2階、建築面積395㎡、延べ面積1,185㎡外壁二丁掛けタイル張り、床ビニルシート張り、壁及び天井PB下地ビニルクロス張り
二.工期平成18年10月~平成19年12月
ホ.あなたの立場工事主任

1.工事概要であげた工事について、あなたが設計図書、施工図、

施工要領書などから確認し、管理した重要品質(建物の重要な性能)を2つあげ

それぞれ次の①から③について具体的に記述しなさい。

①.重要品質として採りあげた理由。

②.あなたが採りあげた重要品質に関する品質管理活動を行うにあたって、

定めた管理項目とそれにかかる工事名、及びその管理項目を定めた理由。

③.②の管理項目をどのように管理したか。

解答例1

重要品質躯体コンクリートの調合及び受け入れ検査
採りあげた理由躯体コンクリートは構造骨格を形成し、施工不良が生じると耐久性や構造強度に大きな影響がでるため。
工種名コンクリート工事
管理項目受け入れ時の現場コンクリート試験
管理項目を定めた理由普通コンクリートの受け入れ検査において、空気量、スランプ、塩化物イオン換算の試験が重要であると考えた。
どのように管理したか調合は試験練りで確認した通りの数値を確認することにし、150㎥ごとに1回で試料を採取し、空気量4.5%±1.5%、スランプ18cm±2.5cm、塩化物含有量0.3kg/㎥以下を確認したので適正な調合と判断した。

『受入検査』品質管理の一環。

解答例2

重要品質タイル引張接着強度の品質
採りあげた理由外壁タイルの剥離、浮き、ひび割れにより、施工技術や管理の未熟さを表し、企業イメージの悪さを暴露することになるため。
工種名タイル工事
管理項目張付けモルタルの塗り置き時間、厚さ、一回に塗る面積の管理
管理項目を定めた理由張付けモルタルの練り混ぜから、施工完了までの管理が剥離や浮き、ひび割れ防止をするため重要であると定めた。
どのように管理したか張付けモルタルの練り混ぜから、張り終わりまでを、60分以内に完了させるように管理し、塗厚は5~8mm以内、1回に塗る面積は2㎡以内とした。張付け2週間後引張試験を行い、0.4N/㎜ 2 以上を確認した。

『張りつけモルタル』接着するために使用されるモルタル。

10.小学校

鉄筋コンクリート造の小学校

あなたが経験した建築工事のうちから1つ選び、工事概要を記入した上で、

品質の良い建物を提供するために行った品質管理について、次の問に答えなさい。

イ.工事名○○小学校新築工事
ロ.工事場所宮崎県小林市△△184-1
ハ.工事の内容小学校、鉄筋コンクリート造、地上3階、建築面積707㎡、延べ面積1,865㎡、外部仕上げ、複層仕上げ塗材一部コンクリート打放しウレタン吹付、内部床ビニルタイル張り、壁杉板目すかし張り、天井化粧石膏ボード張り
二.工期平成17年4月~平成18年3月
ホ.あなたの立場工事主任

1.工事概要であげた工事について、あなたが設計図書、施工図、

施工要領書などから確認し、管理した重要品質(建物の重要な性能)を2つあげ

それぞれ次の①から③について具体的に記述しなさい。

①.重要品質として採りあげた理由。

②.あなたが採りあげた重要品質に関する品質管理活動を行うにあたって、

定めた管理項目とそれにかかる工事名、及びその管理項目を定めた理由。

③.②の管理項目をどのように管理したか。

解答例1

重要品質既製コンクリート杭の支持力確保
採りあげた理由基礎は建物の荷重を支える重要な構造であるため、杭の支持力が所定の強度が確保できるか重要なことと考えた。
工種名杭工事
管理項目既製コンクリート杭の支持層への設置と固定の施工管理
管理項目を定めた理由杭の沈下や沈下による躯体の構造亀裂が生じないためには、確実な支持層の確認とセメントミルク注入の施工管理が重要であった。
どのように管理したか既製コンクリート杭の建て込みはトランシットで2方向から垂直精度を調整維持し、オーガーの電流抵抗と長さから支持層へ1.5m根入れを確認し、セメントミルクを強度20N/cm2 で所定量を注入し軽打した。

オーガーは、土や他の地盤材料を掘削するために使用される機械。

『セメントミルク』水とセメントを混合した液体。

解答例2

重要品質コンクリート躯体
採りあげた理由コンクリート打放しに直にウレタン吹付仕上げとなるので、コンクリートの平滑性と美観を確保する必要があったため。
工種名コンクリート工事、型枠工事
管理項目コンクリートの打設の管理
管理項目を定めた理由コンクリートの躯体の乾燥収縮によるひび割れや、豆板、コールドジョイントなどが生じないように打設の管理をすることにした。
どのように管理したかコンクリートの伸縮調整目地の割り付け、セパレーターの割り付けを美的にし、塗装合板厚さ18mm を用いて、はらみのない突き付け部の段差を無くし、高周波バイブレーターを4台使用して密実に打設した。

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