施工で守る地球環境!(環境管理 RC造)

鉄筋コンクリート造の環境管理
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工事概要 鉄筋コンクリート造(RC)造

工事概要 鉄筋コンクリート造
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問1-1【現場作業における環境負荷低減策の提案】

工事概要の建築工事において、あなたが建設現場における環境管理の技術上の管理を求められる立場として、機能・性能等の要求された品質を確保しながらも、適正かつ効率的に工事を進めるために、有効と考える現場作業の環境負荷低減策を3つ提案し、それぞれ次の①~③について具体的に記述しなさい。

ただし、3つの提案の記述内容はすべて異なる内容とするものとする。
なお、次の記述は不可とする。

  • 工事概要に示す工事において施工上必要としない工事および作業に関する内容
  • 計画変更を前提とする内容
  • 工期の短縮には直接結びつかない内容
  • 環境負荷の低減に関係しない内容
  • 基礎設備工事に関する内容

記述内容

①工種名又は作業名等

② あなたが考える有効な現場作業の環境負荷低減策と、それが環境管理の向上につながる理由

③ ②の実施に当たって確保すべき品質とそのための環境負荷低減策における施工上の留意事項

解答例は下段↓↓↓にあります。

出題の狙いと対策

この設問は、建設現場において施工時に生じる「騒音」「廃材」「粉じん」「エネルギー消費」などの環境負荷に対し、施工管理者として合理性をもって低減する手法を具体的に提案できる力を評価することを目的としています。単なる理想論ではなく、「工種」や「作業内容」を特定し、品質の確保を前提とした現場実務の視点からの記述力が問われます。

解答に向けた対策

  1. 作業単位ごとに環境負荷要因を洗い出すこと(例:型枠工事→合板廃棄、振動騒音など)
  2. 使用資機材や工法の代替案を準備(リユース型材、プレキャストなど)
  3. 「環境負荷の低減」と「品質確保・効率化」の両立を記述するトレーニングを行う

対策のポイント

  1. 作業名・工種名は明確に書く(例:「打設工事」など曖昧な表現は避け、「生コン打設」など具体的に)
  2. 環境負荷低減の工夫と、それがもたらす効果をつなげて説明する
    (例:リユース型枠の採用→廃材削減・保管スペース縮小・搬出回数減)
  3. 施工上の留意点では、品質基準や監理方法にも触れる(例:型枠再使用時の劣化確認、打設時の漏れチェックなど)

まとめ

この設問では、「施工の合理化」「環境負荷の抑制」「品質確保」という三要素をバランス良く盛り込むことが重要です。単に廃棄物や騒音を減らすといった表面的な記述ではなく、実際の建設現場で行える「実務的な工夫」を、管理者目線で提示できるかが合否の分かれ目となります。自らの施工経験と環境配慮をリンクさせた具体策の引き出しを持っておくことが対策のカギとなります。

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問1-2【環境負荷の原因分析と改善提案】

建設現場における環境管理の課題の一つとして、資材の無駄な発生やエネルギー使用量の増加が挙げられる。
右に示す工事概要に限らず、あなたの今までの経験を踏まえて、建設工事における環境負荷の発生の実態に関して、次の①および②について具体的に記述しなさい。

ただし、問1の①と同じ内容の記述は不可とする。

記述内容

① これまでの建設現場における施工工程、管理業務の実態において、資材廃棄やエネルギー消費の増加を招いていた要因と、それにより生じていた具体的な課題

② 上記①の要因に対し、あなたが有効と考える組織的な取り組みや現場での工夫、およびその実現のための具体策

解答例は下段↓↓↓にあります。

出題の狙いと対策

この設問は、施工管理者として環境配慮に関する自覚と実践力を持っているかを評価することを目的としています。具体的には、建設現場で発生する廃棄物やエネルギー消費などの環境負荷の発生要因を把握し、それに対してどのような組織的・技術的な対策を講じることができるかが問われています。

解答に向けた対策

日頃の施工管理業務の中で、環境面に配慮した工法の選定施工手順の見直し資材の再利用・分別省エネルギーの意識づけといった取組を意識し、その経験をもとに具体例を挙げられるよう準備しておくことが有効です。

対策のポイント

  1. 発生原因の具体化
     例えば「過剰な仮設資材の搬入」や「夜間作業による照明の過剰使用」など、現場で起きている具体的な環境負荷の要因を挙げる。
  2. 数値的・実務的根拠のある対策
     「BIMによる資材数量の最適化」「LED照明の導入で消費電力20%削減」など、再現性のある工夫を記述する。
  3. 関係者との連携や教育も意識する
     環境負荷低減には個人だけでなく協力会社や作業員全体への意識づけも必要であることに触れると説得力が増します。

まとめ

建設現場における環境負荷への対応は、品質・安全と並ぶ重要な管理事項の一つです。この設問を通じて、日々の施工管理業務の中にある「ムダの排除」や「効率的な施工の工夫」を見直し、環境面でも貢献できる施工管理者としての視点を示すことが求められています。特に、具体的で現場実務に根ざした記述が評価されるポイントとなるでしょう。

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問1-1 解答例(3例)

解答例1:「搬入計画の工夫によるCO₂と騒音の削減」

① 工種名又は作業名

資材搬入作業

② 環境負荷低減策とその理由

資材の一括搬入計画を立てて、搬入回数を減らす。これにより、車両の往来によるCO₂排出量や騒音の抑制、交通渋滞の回避が図れる。また、現場内での資材仮置きスペースも確保しやすくなり、作業効率も向上する。

③ 留意事項

一括搬入には工程全体の進捗との整合性をとる必要があり、事前に仮置きスペースや荷下ろし計画を検討する。また、雨天等による搬入遅延リスクにも対応できる予備日を考慮することが重要。

解答例2:「再使用型枠の活用で廃棄物を削減」

① 工種名又は作業名

型枠工事

② 環境負荷低減策とその理由

再使用型枠(リース材)の活用を推進し、使い捨て材料の使用を抑制する。これにより、廃棄物の削減と同時に、型枠材の保管・処分にかかる手間と費用の合理化が可能となる。

③ 留意事項

再使用型枠の寸法や精度には注意が必要であり、施工精度に影響しないかを事前確認すること。また、劣化した材料が混入しないよう品質チェックを徹底する。

解答例3:「省エネ照明導入による電力使用量の低減」

① 工種名又は作業名

照明設備(仮設電気設備)

② 環境負荷低減策とその理由

LED照明や人感センサー付照明を導入し、使用電力量の削減を図る。従来型の照明に比べて消費電力が少なく、耐久性も高いため交換回数も削減できる。

③ 留意事項

設置場所によりセンサーが誤作動することがあるため、動線や作業時間帯を踏まえて設置位置を最適化する。また、全停電時など非常用照明との併用計画も必要。

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問1-2 解答例(3例)

解答例1:「現場発生材の管理不備による廃棄増加とその改善策」

①環境負荷の要因と理由

施工時に発生する端材や梱包材などの分別管理が不十分で、再利用やリサイクルがされずに廃棄されていた。これにより、処分費の増加と埋立処理による環境負荷の拡大が問題となっていた。

②組織的な取り組みと工夫

  1. 現場ごとの資材分別ルールを統一し、視覚的に分かりやすい表示を設置
  2. 廃棄物の種類・量を定期的に記録・報告し、業者との情報共有を徹底。
  3. 協力会社への環境教育の実施により、現場全体での意識向上を図った。

解答例2:「過剰な照明・機械使用によるエネルギー浪費の是正」

①環境負荷の要因と理由

夜間作業や仮設施設での照明、換気設備が常時稼働していたため、必要以上の電力が消費されていた。また、重機のアイドリング放置も見られ、CO₂排出やエネルギー浪費につながっていた

②組織的な取り組みと工夫

  1. エリア別に使用電力を見える化(メーター表示やモニター)し、削減目標を共有。
  2. 使用時間のタイマー管理アイドリングストップのルール化を行った。
  3. 全体朝礼などで省エネ啓発のミニ講習を定期的に実施し、現場全体の意識を底上げした。

解答例3:「資材の過剰発注と保管管理の不備によるロス対策」

①環境負荷の要因と理由

発注ミスや数量のバッファを大きく取りすぎたことで、余剰資材が現場に溜まり、結果として使われないまま廃棄処分されるケースがあった。また、仮置き中の劣化・破損も廃棄要因となっていた。

②組織的な取り組みと工夫

  1. BIMを用いた資材数量の精密管理を実施し、発注精度を向上。
  2. 資材搬入・保管フローのマニュアル化により、現場ごとのばらつきを抑制。
  3. 使用頻度が低い資材は現場間での転用・共用体制を構築し、無駄を最小限にした。
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掲載内容

1.過去19年の出題傾向

年度ごとに詳細をまとめました。これをじっくりと分析することで、これまでの流れが見えてくるはずです。さらに、その流れを読み解けば、次年度にどのようなテーマが出題されやすいのかを予測する手がかりになるかもしれません。

2.今回の見直しで第二次検定の経験記述はどう変わったか?

具体的な変更点や、これにどう対応していけば良いのかについて、この参考書で詳しく解説をしています。また、参考書の効果的な活用方法についても分かりやすく説明をしています。

3.平成18年度~令和6年度の本試験解答例

試験対策として、過去問を理解することは基本です。昨年度に第二次検定の見直しが実施されましたがそれでも過去問を捨てることは出来ません。繰り返し見ていると、どういうところが設問として出やすいのか見えてくると思います。

4.構造種別 経験記述例

新築工事において特に重要な、主要構造の3種類(鉄筋コンクリート造、鉄骨造、木造)に関する施工例を豊富に取り揃えています。さらに「おまけ」として、新築工事だけでなく改修工事に関する施工例も追加しました。

5.業種別 重点対策問題

受検者には、専門工事業の方が多い現実を踏まえ、この参考書では全17業種にわたる解答例を準備しました。実際の施工現場を想定した具体的で実践的な内容により、各業種ごとの特徴を踏まえた解答を分かりやすく解説しています。

6.一問一答式

試験対策に役立つ解答の「引き出し」として、知識を効率よく整理できる一問一答形式の内容を加えました。この形式では、試験で問われやすい内容を厳選し、要点を簡潔にまとめています。忙しい受検者の方でも、スキマ時間を活用して効率的に学べる工夫を盛り込んでいます。

7.建設副産物・環境問題への対策

建設副産物の適正な処理や環境問題への対応は、建設業界における重要な責任であり、未来に向けた永遠の課題と言えます。SDGs(持続可能な開発目標)を意識した建設活動や、最新の法規制を考慮した実例も収録。これにより、試験対策だけでなく、実務での活用にもつながる内容となっています。

8.経験記述の良い書き方・良くない書き方

同じ内容でも、記述の仕方一つで採点者に与える印象が大きく変わります。この章では、採点者の視点を意識した「良い記述例」と「良くない記述例」を比較しながら、効果的な表現方法を学ぶことができます。

9.施工経験記述はこの3つ!

施工経験記述の出題傾向を分析した結果、対策すべき課題は3つに絞ることができます。これら3つのテーマごとに、出題ごとの解答の注意点や重要な記述のポイントをまとめています。この章を読み込むことで、施工経験記述の対策は万全です。

10.令和7年度予想問題 鉄骨(S)造・鉄筋コンクリート(RC)造

令和6年度は「鉄筋コンクリート(RC)造の合理化」でした。これまでの流れで考えると、令和7年度は「〇〇造の〇〇〇」。この章では鉄筋コンクリート(RC)造、鉄骨(S)造での品質管理・合理化・環境管理それぞれ6パターンでの設問と解答例を考えてみました。ヤマを張ることはオススメ致しませんが、対策は必要です。

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過去問データからの施工経験記述対策

  1. 過去19年の出題傾向
  2. 見直しで施工経験記述はどう変わった?
  3. 施工経験記述 過去18年分の本試験解答例
  4. 構造種別 施工経験記述例
  5. 業種別 重点対策問題
  6. 施工経験記述 解答参考例
  7. 応用問題が出ても怖くない!一問一答式で対策
  8. 建設副産物・環境問題への対策から経験記述を考える
  9. 施工経験記述の良い書き方・良くない書き方
  10. 独学でも出来る!施工経験記述はこの3つ!
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2.鉄筋コンクリート造パターン

二次試験へ向けて有効活用致しましょう♪

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